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オーダースーツの種類とその違いと特徴②

オーダースーツの種類と特徴について、前回ブログの続きです!
前回は、大きく分けて3種類のオーダースーツの種類があることと、その中でもオーダースーツの王様ともいえる存在である「フルオーダー」についての特徴などを記載致しました。
今回は、ここ最近一番人気のある「イージーオーダー」について詳しく記載していきたいと思います。
きっと読み応えもあり、お役に立てる内容満載になっておりますので、是非最後までお読みいただけますと幸いです。

オーダースーツの種類②イージーオーダー

オーダースーツ解説「イージーオーダー」とは?

オーダースーツの中で、今最も選ばれているのがこの「イージーオーダー」です。
このイージーオーダーと言ったネーミングが、私個人的にはいかにも簡単に簡略化した粗悪品のように聞こえてしまうので、
好きではありません(笑)
ただ、実際の現場のシーンでは、フルオーダーに近い技術でフィッティングしたり、縫製したりと、実は一番きちんとしていたりもしております。(なんかもっと価値が伝わるネーミングはないものか・・・)
そんなイージーオーダーについての解説に入っていきますね!
イージーオーダーは、先ず基本形となる型紙が存在致します。(これはお店などによって基本形が変わるケースがあります)
通常は、その型紙から作ったゲージ服(サイズ等の調整のためにお客様に着ていただく見本服)を着用していただき、
サイズやその方の体型に合わせた”補正”を入れていきます。
この補正が、フィッターの腕の見せ所。
技術が出る部分ですね!
イージーオーダーはその特性上、幅がかなり広いため、この補正を行わないお店やフィッターも存在するのが事実です。
この辺りが混在しており、一纏めにされてしまっている現状もあるため、個人的には迷惑な話だと思っております。
イージーオーダーの基本的な説明は以上です。
次章では、特徴なども触れます。

オーダースーツ解説「イージーオーダーの幅」

オーダースーツで現在主流になっているイージーオーダーですが、その幅の広さが混乱を招きやすくなっております。
フルオーダーと後日説明で出てきますパターンオーダーの間に位置するのがこのイージーオーダー。
フルオーダーに近いイージーオーダーもあれば、パターンオーダーに近いものもあります。
その為、フィッターの技術で仕上がりが大きく変わってしまうものが多く、信頼できるフィッターを見つけ、指名買いをする感覚を持つと失敗は少なくなるかと思います。
個人的には、間違っても大手量販店で毎回フィッターが変わるお店でお願いするのはナンセンスかと思っております。
美容師さんは担当は決まってるのに、スーツのフィッターはなぜ任せきりで大丈夫なのか?
大丈夫なわけがないといった結論に達します。
一人として同じ体の癖はありませんので、その人に合った最適なフィッティングを提供し、一着目より二着目といった具合にどんどん相性を合わせて進化していける関係性を構築することをおススメ致します。

オーダースーツ解説「イージーオーダーのメリットとは」

オーダースーツをきちんとした感じで着たいと思っておられる方にとって、イージーオーダーはおススメと言えます。
先ずは価格帯。安価なお店では5万円程度~拘りのお店では20万円程度の価格帯が多いです。
フルオーダーに比べると半額以下で購入でき、フルオーダーに近い仕上がりを楽しむことができるイージーオーダーは、まさに今の時代に最も適していると言えます。価格の差は、大きく分けて技術の差と縫製の際の副資材と呼ばれる材料の差、生地のブランドの差などが挙げられます。一流生地メーカーを謳っていますが安価といった場合は、いわゆる耳なしの生地で横流し品のようなものを安く大量仕入れしているケースなどもあります。(すべてが粗悪品ではありません)また、副資材は通常馬の毛などを使い、ラペル(衿)の部分に膨らみを作り自然に立体的に返る仕立てを行いますが、ここがペタッとしてしまっているスーツは最悪の場合、副資材を使わず、接着剤のみといった仕立ての可能性もあります。(夏用などは、あえてそう言った仕立てを選択する場合もあります)
その他、フィッターの技術やお店次第では、補正を行わない(行えない)場合もあり、この辺りが金額の差になっております。
次のメリットは、自由度が高いといったところです。
デティール(デザイン)は基本的にはどんなものにも対応できるのがイージーオーダーです。
特殊なデザインは対応できない場合がありますが、通常見かけるデザインはほぼ問題ないと言ってよいでしょう。
もし、今までできないと言われたことがあるといった方が居りましたら、そのお店で対応しているオーダーはパターンオーダーの可能性が高いかも知れません。
その他のメリットとして、ディールに近いですが、サイズ設計も自由です。当たり前のように思われますが、パターンオーダーでは、サイズ設計に限界があったりします。(それオーダーって言うの?と思ってしまいますが・・・)
納期に関しては、一か月~一か月半程度、長期休暇等を挟む場合は最長二か月程度見ておけば、間違いなくお手元に届くと考えて良いでしょう。この期間があまりにも短い場合は、これもパターンオーダーの可能性もありますので、お気を付けください。

オーダースーツ解説「イージーオーダーのデメリットとは」

オーダースーツを注文する際に、最もおススメでき、良いとこどりのイージーオーダーにもデメリットはあります。
先ずは、既製品やパターンオーダーに比べると高価の物が多い部分です。この辺りは、個人の感覚や価値観もありますので、私個人としては決して高いと感じたことはありませんが、比較対象によってそう感じる方も見受けられます。(パターンオーダーや既製品と比べることが高校野球とプロ野球を比べるようなものですが・・・)
次にハンドメイドほどの繊細さはない。これは、機械縫製が主流のためですが、現在の機械技術はレベルが高く、違和感を感じることはほとんどございません。また、工場によっては必要箇所はハンドメイド仕上げを行っていたりとその仕上がりは、満足度高いものが多いです。
その次は、納期です。どんなに早くても一か月以上は時間が掛かりますので、着用時期をきちんと逆算する必要があります。特に、行事など着用日が決まっている場合は、早めに信頼できるフィッターと打ち合わせを行う必要があります。多い例では、成人式のスーツをオーダーでといったご要望の場合、工場のお休み期間を考えると年内にお渡しさせていただきたいところです。そうすると遅くても11月中旬までには注文が必要になります。意外とこの時間感覚が理解できないケースがありますので注文の際に気を付けていただきたいところです。

オーダースーツ解説「まとめ」イージーオーダー編

オーダースーツの中で、最も選ばれやすく、選んで間違いが少ないイージーオーダー。
その特徴などはご理解いただけましたでしょうか?
意外と皆様がオーダーしたことあると言っているのはパターンオーダーのケースも多く見受けられます。
パターンオーダーの特徴などは、次の回に記載したいと思っておりますが、パターンオーダーとイージーオーダーは似て非なるもので、大きく違うことが感じられたのではないでしょうか?
次回のパターンオーダー編も合わせてお読みになり、次回のオーダーの際のヒントにしていただければと思います。
結論
一番おススメできるオーダーの種類ですので、参考にしてみてください。
それでは、次回のパターンオーダー編をお楽しみに!!